地盤と耐震

2018年1月23日

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たまには本業でお話を…

海外で建築を学んでいる
山本君という青年がおりまして…

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鳥取市鹿野町の
車輌も重機も入れない現場で
古い味噌蔵を人力で解体しておりましたが…

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綿密な計算の重厚な造りの建物と闘っております

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かなり原始的な手法ではありますが…

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凄い奴です

そもそもこの味噌蔵
先人の知恵で堅固な造りがされております

今回の
「熊本地震」の「熊本城」は
瓦を落とすことで本体を守ったように
本来の日本建築ならば
滅多なことでは倒れることはありません

そんな中で
「熊本地震」後
検証結果が公表されはじめましたが…

旧耐震基準時代の建物に限らず
比較的新しい建物が倒壊しているようです

私なりの見解ですが
ポイントは「地盤」でしょう

今回は
震源の浅い直下型の地震のため
地盤が悪ければ
さすがの新耐震基準でも無理だったようです

これから新築を考える方は
まず「地盤や地域の歴史」を調べましょう

2000年に
事実上
地盤調査が義務化し
地中杭や地盤改良が施されるようになりましたが
それはあくまでも補助的なものとして考えるべきです

それと
既存の中古住宅にお住まいの方は
耐震調査をしましょう

ちなみに
私の実家は昭和初期の古い日本建築ですが
耐震調査の結果100点満点の10点台でした

最近の相談で多いのが
新築なら平屋
リフォームなら
古い2階建ての2階を無くす「減築」

下敷きになることを恐れる気持ちからか
皆さん思われることは同じようです

今の時代
どうしてもお客様の希望は
南向きの開口部を広くとか
リビングを大きくとか…

極論ですが
夢をかなえるほど
安全性が落ちていくことがあります

夢や楽しさを売るのも建築業ですが
安全を売るのも建築業です

近年
ファッション性が
先行しているように思うことが多々ありまして

異論反論あるかと思いますが
参考になりましたら…

ではまた…

https://www.facebook.com/profile.php?id=100009537985658&fref=nf

地震

Posted by 中田啓介