和歌山 後編

2018年3月23日

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http://hamamuraonsen.com/2018/03/18/3634
【和歌山 前編】に続き


2日目は「有田市」から視察がスタート


紀伊水道を一望できる海沿いの

「rub luck cafe」

その昔
蚊取り線香の原材料だった除虫菊の元倉庫

天井が高く全体に薄暗く
余計なものは削ぎ落としています

古いオブジェがいたるところにあり

二階への階段を上がると

圧倒される空間が拡がります

古ぼけた調度品が息を吹き返し

ここに以前から
カフェがあったかのような自然な造りです

何百年も前から
何一つ変わらないような風景に感動して以来

「ぼくの感動がここから伝わればいい」
そんなコンセプトで始められたカフェ

いちばん会いたかった事業者の源じろう氏

久しぶりに
本物の器を感じるキレイな「漢」の方でした

 

ここから「有田川町」へ移動

古い納屋をシンプルに改装したカフェ
お店の名前と住所が一緒らしい

みかん畑を見下ろす
生まれて初めて味わうロケーション

おそらく
新築で建替えることは法的に不可能な建物で
大事にしていきたい貴重な空間であります

続いて
もともとは純喫茶?

親子のサードプレイスとしての位置づけらしく

絵本カフェというコンセプトで
しかも絵本の販売もしているらしい

このお店を
運営している事業会社の役員でありながら
現場に立つ元公務員の店長さん
現場の肌感覚を大切にしているようです

続いて
図書館のようで図書館?
施設としての稼働率や利用率は高いようで

有田川町地域交流センターALEC(アレック)
おしゃべり出来る!
BGMが流れている!

しかも同じフロア内にカフェがあり

本を読みながら
コーヒーを飲んでもかまわない!
スウィーツ食べてもかまわない!
極めつけは
本を外に持ち出してもいい!
本当なのかよ…

これなら人が来るわな…

最後は
旧田殿保育園

あとで触れますが
発展性を感じる場所となりつつあります

建物の一部をぶち抜いて
奥側にある寺の参道を復活させました

まるで保育園の中に
大きな鳥居があるかのように感じます

有田川の数名も混ざり
視察ツアー参加者による
記念撮影をして全行程終了しました

 

この「有田川町」
人口減少で消滅危機の可能性が高い地域ですが
それを解決しようと民間が旗振り役となり
公民連携で地方創生を実現しようとしています

住民それぞれ立場に関係なく
行政が住民の意見を積極的に取り入れ
DIY精神も強く

少ない人口でも纏まることで
「どこを拠点に」
「誰のために」
「何が必要なのか」
自分たちが使いやすいように考えていく…

それをサポートしているのが
アメリカで最も住みたい都市として有名な
「ポートランド」

前出の「旧田殿保育園」では
ポートランドから駆けつけたスタッフと

ワークショップを交えたミーティングや
大規模なイベントを定期的に行い
事業の実践に向けた拠点となっていたのです

「ただポートランドと提携してるだけだろ…」

話題先行と思っていましたが
「事業運営者の肌感覚が素晴らしい」
これも重要なポイントだったようで…

まちづくりの
成功事例として注目を集めていたのです

この「有田川町」という事例が
世に広まることで

国内の消滅可能性地域と言われる場所を
この先助けて行くことになるのかもしれません

 

それにしても

和歌山県はとても心地いいところでした

和歌山は南や西に向いた明るい山々と
スケールの大きな太平洋と暮らしている

そのためなのか

和歌山の人達は
朗らかで丁寧な気配りをしながらも

しっかりと
大局を見据えているようであります

2日間の視察の中で話を聞いた
行政の方々や民間の事業者の誰もが

「イキってなく気負いもない」

地元の状態や身の丈にあったことを
しっかりと見つめて動いている…

そんな感じでありました

 

遡ること
約半年前に我が「浜村温泉」に寄ってくれた
有田川町の熊谷芳明さんとJOJOさん
和歌山市役所の武田健太さん

彼らの和歌山のネットワークで
今回の視察ツアーのベースを
作ってくれたことに感謝はつきません

そして
そのきっかけを作った
奈良県の坂手健志さん
パーリー建築の宮原君と
事務局の尾崎さん
本当にありがとうございました

これからは
都会を通り越し
「local  to  local」が
トレンドになっていくかもしれません

ということで

ではまた…