熱と塩

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ここ最近
新しい事業に取り組むお手伝いのため
打ち合わせが多くなっていますが…

その中の一人がおっしゃるには
「熱量を共有できない人とは組まない!」

とにかく
事業規模だとかパートナーの年齢とか
そんなものは一切関係なく

同じ方向を見定め
同じ情熱を持っている人に限定して
一緒に仕事をした方が
「うまくいくんですよ…」

当たり前の言葉のようですが
たしかに「熱」を帯びた方でないと
面白い展開が作れていないのは
そういうことなのかも知れません

 

そんな中で

「熱」と言えば
ちょっと気になる噂を聞きまして…

「低い熱で調理するんですよ」

打ち合わせを兼ねて
尋ねてみることになりました

2階の店舗でわかりづらいですが

メニュー表には表現されていませんので
この段階で驚きはありませんが

魚は
遠く長崎五島列島からも仕入れされています

砂肝のコンフィ 大山鶏の自家製ハム
いずれもこだわりの「温度」で調理してあり
普段と違う食感に驚きます
一番右は五島列島のヒラスズキ
「放血神経α昆布シメのカルパッチョ」
前菜から突っ走ります

新玉ねぎを65度で5時間
85度で1時間 裏ごし2回
具のホタテの貝柱は45度で20分調理
「ホタテの冷製 新玉ねぎのクリーム」
コンソメジュレ添え 幸せを感じます

「熟成酒粕に漬け込んだモサエビ」
過去最高と思われるモサエビ料理かも

「フォアグラのコンフィ
和三盆ときな粉とトリュフオイル添え」
酒と昆布を使い58度で調理
これまた常識を覆す料理です

「こめイカのポワレ
焦がしバターともろみのソース」

初めて食べるイカでしたが
全体の味のバランスが素晴らしいです

「こだわりポーク オンリーBOO
65度蒸しワサビパウダー添え」
クリームとワサビの絶妙な組み合わせ

脂身の食感さえ変えてしまい
豚肉を食べている印象さえ無くなります

デザートは
「和三盆のパンナコッタ」
これだけで事業ができそうです

仕込み中のカリフラワーのクリーム
驚きは止まりません

サービスでいただいた
「卵黄の味噌漬け」
トドメを刺されました

恐るべし「低温調理」
ほとんどの味付けは塩のみ

しかも全体的に塩分が低く
コショウもほとんど登場しません

「料理の革命」が起きているようです

お酒のセレクトも相性が良く
久々に興奮する時間を楽しめました

鳥取市
お酒とワインと料理のお店
「れんが亭」

是非一度…

 

さて「塩」といえば

打ち合わせをしながら一緒に食事をした方が
サラリーマン時代の苦労した話を
面白おかしくされましたが

かつて「塩」が貴重品だった
古代ローマ時代のこと

給料や税金は
サラリウム(塩)で支払われていたと…

そのサラリウムという言葉は
後に世界に拡がり
英語のソルト(salt)の語源になったとか…

続けてその方曰く
「サラリーマン」をその流れで訳すと

「塩人間という意味になるんですよ」

強引な気がしましたが
たしかに私もサラリーマン時代
「塩漬け」だった記憶があります

 

話はそれましたが…

結局のところは
「ほどよい熱があれば塩は要らない」

料理と人間の基本は
「熱」で考えれば良いということのようです

ということで…

ではまた…